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(2) 給食いばらき 望ましい食習慣の形成と食の自己管理能力を育てるための指導の推進 潮来市立潮来第一中学校 校長 正木 邦夫 本校は、平成19年度から茨城県教育委員会より 「心と体を育む食育推進事業」の委託を受け、生 徒の望ましい食習慣の形成と食の自己管理能力を育成するための研究 を推進してきました。 まず、栄養教諭をコーディネーターとした食育推進委員会を設置 し、生徒・保護者を対象に「食生活状況調査」を実施して課題把握 に努めました。そこであきらかになった課題は、いつも朝食を食べ る生徒・保護者の割合が低い、偏食をしている生徒が多い、給食の 残食量が多いなど、食に関する正しい知識や習慣が身についている とはいえない状況でした。 そこで、食に関する教科指導や学級活動等で正しい知識を身につける学級活動指導を行い、その知識を 生かした実践と習慣づける場面として、給食の時間に焦点をあて、全職員で給食の時間の在り方について 見直し食事時間の確保、担任外の職員による会食、献立の発表やワンポイント指導、アトリウム給食や委 員会ごとの交流給食を実施してきました。 ここで言う「望ましい食習慣を身につけた生徒」とは、「栄養のバランスを考え食べ物を選択し、一日 三食楽しく食べ、生活リズムを整えた生徒」と捉え、その食習慣の育成に向けて、前述の取り組み以外に も、外部講師による講演会、全校健康集会、食育フォーラム、早寝・早起き・朝ごはん集会等を行ってき ました。 その結果、給食の時間を「楽しい」と答えている生徒が多くなり、あまり好きでない野菜なども少しは 食べられるようになった生徒が増え、結果的に偏食が減り、給食の残食量も減少してきています。 また、本校では、食と基本的な生活習慣、学力を関連づけ「早寝・早起き・朝ごはん」運動を重点化し て取り組んできました。具体的には、「朝ごはんを食べよう」カードを作成し、毎月19日前後に「朝食と 就寝、起床時刻調査」を実施してきました。カードは、点数化して生徒が自分の変容が分かるようにし、 そこからの自分の課題を見つけてめあてを設定できるようにしまし た。そして、毎月の結果を食育だよりに掲載して、食に関する意識 の高揚を図るようにしました。この運動はエントリー制をとり、生 徒自ら主体的に参加することを原則としました。また、保護者にも 啓発文書を配布して参加協力を呼びかけています。現在は7割の保 護者がエントリーをしています。 まだまだ課題はありますが、今回の文部科学大臣表彰を励みに、 今後も全職員一丸となって、「食に関する指導」を継続し、心身と もにバイキング給食健康な生徒を育てていきたいと思います。 平成22 年度 学校給食文部科学大臣表彰 バイキング給食 学級活動 交流給食食に関する講演会 |